面白い本読みました!

その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』

その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』

たまたま本屋さんで目にとまったのですが…
まえがきを読んで、話し癖という言葉にじわ〜っと共感。

〜まえがき〜
日本の政治家、企業トップの記者会見を見ていて気になることがあります。
人前に出るという覚悟のないまま、
キョトキョトしているように見える人が多いことです。
過剰なゼスチャーや瞬きなど、体のどこかを動かすクセが原因です。
その他にも、表情、姿勢、発言の仕方など、悪い話しグセが目立つのです。
(以下省略)

というのも、最近私に起こった事件とリンクしていたからなのですが…。


実は私、今年4月頭に大失態を起こしたんです。
恥すぎて一部の人にしか漏らしていない事実なのですが、
簡単に暴露しますと…


今回出版した翻訳本の件で、スリランカのTV局の30分番組に出演しました。
最初は5〜10分くらいの生放送インタビューと聞いていたんですが、
前日になって30分のトーク番組と言われ、
若干焦ったものの
「まあ、新聞のインタビューと同じようなことを聞かれるだけだろう」
と高をくくっていました。
だんなちゃんが家で、
「TVインタビューの練習しなくていいの?」
って言ってくれたにも関わらず、
私は
「こういうのは変に練習しないで、自然に出てきた答えの方がいいから」
なんて馬鹿なこと言ってなめてました。
「きっと、事前に打ち合わせとかあって、ちゃんと説明もしてくれるんだろう」
とも思ってました。


ところが…
当日スタジオに着いてみると、
まずはそのままメイク室に突っ込まれました。
メイクしてくれるなんて知らなかったから、結構頑張って自分でメイクして行ったのですが、
そんなことはお構いなしにメイクさんは私の顔にメイクを塗りたくりました。
日本人の顔は薄すぎて、彼らには私がメイクをしているようには見えなかったのかもしれません。
あれよあれよと出来上がった私の顔は、あらクジャクみたい☆
とっても濃ゆ〜い顔になりました。
舞台メイク?って感じで近くで見るとすごい迫力。
そんな自分の顔の迫力に圧倒されながらメイクルームをでると、
そのままスタジオへ直通。
「あれ?打ち合わせとかないの?私何も聞いてないんだけど…」
と思いつつ入ったところにはソファーがあって、「まあ、徹子の部屋みたい」。
なんて思ってるうちに、マイクを装着されて、なんと収録始まっちゃったんです!
この時点でもう私は動揺動揺。
でもカメラ回ってるし、必死に平静を装う。
すると、座り方とか角度とか直されて、すごく休まらない姿勢をキープしなければならなくなり…
司会の女性が話し始めると…
なななナントー!!!!!
英語じゃないよ。シンハラ語だよ。


もうびっくりさ。
言葉も出ないさ。
英語番組じゃないなんて予想もしてなかったさー。
横でどんどん繰り広げられるトーク
何言ってるか全然分かんない。
だからどんな表情でいればいいのかもわからない。
焦りはどんどん募る。
そんな中、突然話が私に振られる。
そこだけ英語で。


もうさ、訳わからなくなっちゃってさ。
全然難しい質問でも何でもなかったんだけど、
その前後の話の流れがわからないし
どういう回答がその場にふさわしいのかとか全然わからなくて、
司会者の顔色をうかがいながら答えるんだけど、
司会者はひたすらまじめな顔してて全然読めないし、
そうこうしているうちに私の回答はぐるぐるぐるぐる回って回って、全く的を射ない。
どうやって自分の発言を終わらせればいいかもわからなくなってしまって、どツボ。
そして状況は改善されることなく、むしろ番組終了に近づくほどひどくなっていきました。
途中で止めてやり直したいなって思ったのですが、
誰もミスしてないでスムーズに流れているものを、新参者の私が止める勇気もなく、終わってしまいました。


穴があったら入りたかったです。
自分が残念で恥ずかしくて。
その場にいた誰もが、私をとんだおバカちゃんだと思ったに違いありません。
「編集が入るから大丈夫だよー」
なんて慰めは気休めにもならず、
このままこの放送局全体を燃やしてしまいたいとテロリストのような思考に陥り、
この放送のことは誰にも言わないでとだんなちゃんに口止めして、
決して誰も見ないようにと念を押しました。


でもだんなちゃん一家は、そんな私の忠告をよそに、つい先日放送されたその番組を見たんです。
そしたら
その感想がどうしたことか、
「すごく良かったよー」
というお褒めの言葉だったんです!!
「そんなはずはない。何かの間違いだ。」
と思いつつも恐る恐るだんなちゃんから送られてきたビデオを見てみると、
思っていた程ひどくはなかったんです。
きっと編集の方がすごく良いお仕事をして下さったんですね。
それにしても私がそんなにひどく見えなかったのは、
たぶん言われた座り方をキープして、動かなかったためだと思われるのです。
私の発言自体はいくら編集をしても、パッパラパーなものはパッパラパーです。
でも、私はこの収録でとにかく動かないで落ち着いて座っていようと意識しました。
その態度のおかげで、そこまで酷く映らなかったのだと思うのです。


それというのも、
昨年自分の結婚式の様子を後からビデオで見た時に、私は自分の動きに衝撃を受けたんです。
なんでこんなに動くんだ!こんな人見たことない!と。
ヘアメイクの人に、「そんなに動いたらかつらがズレる」と注意されたのもうなずけました。
その自分の姿にショックを受けた私は、もうすこし落ち着こうと心に留めて、
今回のTV放送では、とにかく無駄に動かないようにしました。
その効果が、自分が思っていた以上に効果的だったのです。


話は長くなりましたが、結論。
この本を読んで、
「話す内容も大事だけど、態度はそれ以上に大事なんだ」
という持論がますます強まりました。
見られ方で損をしてる人たくさんいるかもしれません。
是非読んでみて下さい。