Global Warming

私は今、International Baccalaureate
という国際教育プログラムに関わっているのですが、
これがなかなかすごいプログラムで、教師の負担は非常に大きいのですが、私は好きです。



日本の教育しか受けてきていない私にとっては色々と考えされられる項目が多く、
その1つが‘Critical thinking’で、「批判的思考」とでも訳せるでしょうか…
日本の教育には無い考えだなーってつくづく思います。
これからの情報化社会には、必要な能力です。
そもそも日本人って、あまり情報を疑わないですよね。



数ヶ月前にあるアメリカ人と出会って、地球環境問題が疑うべき情報の一つであることを知りました。
恥ずかしながら、それまで私は疑ったことがなかったのですが、
例えば「地球温暖化問題」って実は信じるか信じないかというレベルの問題であることを知ってびっくりしました。
実はこの問題は専門家の間でも良く分かっていない要素が非常に多いのだそうです。
この機会を逃すまいと急いで関係書に目を通しはじめました。
そしたらその面白いこと面白いこと。
環境問題には、政治的・経済的な問題がごちゃごちゃくっついているんです。



特に面白かった2冊を紹介します。
因みにこの2冊を読みきるまでに1ヶ月程かかってしまいました。見慣れない専門用語が多くて時間がかかってしまったのです。

この本は、地球環境問題懐疑派の代表的存在である武田邦彦教授が書いた本で、様々なデーターを示しながら、いかに世間で騒がれている環境問題にウソが多いかという理論を展開しています。初めて読むとかなり衝撃的な内容です。



そして、もっと面白いのがこの本。

これは、山本弘というSF作家が書いた本で、武田教授の主張を徹底的に検証して(その他のトンデモ説についても触れてますが)、武田教授のデータがいかにデタラメかを訴えている本です。
武田教授の本で示されていたデータにウソ(と間違い)があったなんて、私のような素人には読んでも全然分かりませんでした。改めて、情報の怖さを知りました。
この本、本当に面白いんです。個人的には著者の山本さんがとても好きになりました。この人のやったことは本当にすごくて尊敬します。本の書き方も面白くて、リズムの良い批判で、読んでいてプッと噴出すことも多々ありました。



でも最終的に誰の主張が本当に正しいのかが知りたければ、自分自身で1からデータを洗っていくしかないんだなということが、この2冊を読み終わった後の私の結論です。



今分かっている事実は、地球温暖化には懐疑論があるということ。
そして、そのレベルは4つの段階に分けられて、この4つの段階はそれぞれ分けて考えられなければいけないということ。
1.地球は温暖化に向かっているというのは本当か?
2.温暖化が本当だとして、その原因は人間が排出しているCO2なのか?
3.温暖化によって発生する被害は深刻なものなのか?
4.温暖化を食い止める努力をするべきなのか?


現段階では、この4つのいずれにも100%正しいといえる答えは出せないようです。
とても面白い問題です。
少なくとも私はメディアのうことは鵜呑みにせず、自分の頭を使って判断していきたいと思います。

興味がある人は、是非この2冊を読んでみることをお勧めします!!



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