【最終回】5円玉事件の終幕

目的の「銭洗い」の結果だが、
5円玉は気休め程度に綺麗になった。
標準的なやり方は、ざるにお金を入れて→上から水をかける→15秒程度の儀式のようだが、
私はざるを洗濯板のように使い、足のしびれをもろともせず、30分近く洗いつづけた。それはそれは執念深かった。「わざわざ来たのに感」が私をそうさせたのだ。
しかし、結果オーライだ。綺麗ではないが、土産話付き・特製5円玉をカナダに持っていけることになった。
母はこの結果を受けて、「カナダに行く前に銭洗い弁天を見ておいてよかったでしょう」と論点をすりかえた。母にはまだまだ及ばないということを思い知らされた1日だった。